赤線地帯の作品情報・感想・評価

「赤線地帯」に投稿された感想・評価

ngsm

ngsmの感想・評価

4.0
溝口健二&増村保造映画祭

搾取される側の女性がたくさん出てくる中で賢く生きてく若尾文子がクール
めちゃくちゃ哀しい話だけど、ちょっと笑える所もある
むちゃくちゃ面白い。屋内の橋が印象的
「ちょ、ちょっと…」

あのフザケタ音楽が凄く活かされてて、ラストがめちゃくちゃ怖い。それはあの娘の未来が見えてしまったから…

「俺たちはねぇ、政治の行き届かねえ所を補ってるんだ。国家に代わって社会事業をやってるんだ」
この台詞が二回出てくる、1度目は店の女達は納得していたようだが2度目の台詞では反応が薄い。綺麗事だと、この仕事で人生を狂わせた奴らを目の当たりにしてきた今何も彼女達の心には入ってこないのだ。
この世界は一度踏み込むと色々変わってしまうんだなと凄く勉強になった。

お店で(確かうどん屋?)脚を広げて座るだけでその女性の“像”をみせる木暮実千代、監督は凄いなと思った。

このレビューはネタバレを含みます

本作は、溝口監督作品、出演:京マチ子、若尾文子、小暮実千代、三益愛子などとくれば、「大映のオールスターキャスト映画だな」と思って、本作を観た。

売春禁止法が国会で可決される以前の物語であるが、吉原のおかみ(=あの沢村貞子)が「吉原は300年も続いているんだ。世の中に必要だから続いているんだ」との発言、そして、それに続いて「客からお金の貰う方が上手い若尾文子」が描かれる。本当に上手い!

途中、小暮実千代が「子供のミルクも買えないのに、何が文化国家なのよ!」という売春宿の者たちの目線で描いた映画である。
若尾文子も、売春宿に来たのは、小菅(刑務所)に入った父親の保釈金が必要だったから、と、登場人物それぞれの俗生活を描いているのが良かった。
三益愛子は、息子に縁切りされて気が狂って(精神病院へ)救急車で運ばれるという場面があり、このあたりは昭和40年代に永井豪の漫画(「ヤダモン」など)で良く描かれた風景であるが、今はない。
京マチ子も、赤線に父親が神戸から迎えに来るなど、家庭事情が見られた。

赤線で働く女たちを丹念に描いた作品である。
こ

この感想・評価

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黛敏郎の音楽が、彼女たちの物語を悲劇的にすることなく、むしろ庇っているように感じた
S

Sの感想・評価

3.4
女の人って、たいへん。
お金を稼ぐってたいへん。

女に執着するのだけはよそうと思った。
もっとお金があればもっと綺麗な映像が撮れた人なのかなと思った
「噂の女」は遊郭の女主人と娘の確執と和解に焦点が当てられていたが、本作はそこで働く娼婦たち(主に5人)の群像悲喜劇。
兎に角、キャストのキャラが全員立ちまくりで、スクリーンに吸い込まれるように夢中になって観ていたらあっという間に終わってしまったように記憶している。
今までの演出は残しつつも本作を皮切りにして、溝口監督の中に新しい波が押し寄せてきているかのような新鮮な勢いを感じる。
でないとすれば、単に【女】の魅力を撮り続けてきた1人の男が、【女】であることの全てが日々の生活に反映された赤線へのレクイエムを兼ねた感謝の念から
他作品にはない雰囲気を醸し出していただけなのか…
「祇園の姉妹」「西鶴一代女」「祇園囃子」「噂の女」等をセルフオマージュした傑作のように思える。
日本人の映画監督で海外から評価を受けている監督。
例えば小津安二郎や黒澤明、成瀬巳喜男、鈴木清順、大島渚、北野武、、、
は、評価されるのが十分に理解できるほど、文化背景を的確に描きつつも独特なカメラワーク、脚本と伝え方、何よりも役者と演技混みで誰もマネがしづらい程の個性が、時を超えた現代においても古くなる事なく感じられるのが評価を正当なモノにしているという信頼感があるが、溝口健二の作品には、それほど強烈な個性を感じた事がなく。
なので、溝口健二の作品が何度もヴェネツィア国際映画祭で何度も賞を取っている事が、日本らしい建造物や日本人独特の歴史上の人物にフォーカスを当て、文化背景を伝えているだけの様な気がしている自分にとっては圧倒的に「信頼できる評」を獲得し、傑作と呼ばれる今作に期待しながらも、やはりどこか"手をつけられない"状態が続いていた。

結果。
話の内容は飽きないで見れるし、溝口健二の作品の中では割と最近の時代を描いてる事もあって分かりやすく、出演している女性陣も個性があって非常にいいんですが、やっぱり、なんというか、「コレが溝口健二!」みたいなカメラワークとかカットとか色彩だとかが自分には未だ理解出来ておらず、ここまでの評価となりました。

ヌーベルヴァーグへの影響はチラホラ感じられるものの、洗礼さに欠けるというか。
ゴダールがメッチャ評価してんのも女のダメな部分をフォーカスしているからにしか見えんし、
現代劇云々で言えば、いろんなテーマを扱った黒澤明の方が数倍上。
20150824
戦争が終わってアメリカサンが来た後、戦後復興を底辺で生きた女性の群像劇。登場する女性達は戦中生まれだと思うが、その生き方が戦争終結後も時代の波に翻弄されている様子が描かれています。(ノ-_-)ノ~┻━┻戦後を描いた佳作となっています。お薦め!!!
20100925
巨匠溝口監督の最後の作品で名作。深刻な内容の群像劇をテンポ良く仕上げています。何百年経ってもこの時代の風俗史を記録する遺産として残っていて欲しいです。それにしても若尾サンカワイイです。
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