赤線地帯の作品情報・感想・評価

「赤線地帯」に投稿された感想・評価

dita

ditaの感想・評価

4.0
@シネ・ヌーヴォ ~京マチ子映画祭~   

文化国家と言うけれど、子供にミルクも買えやしない。自分の身体は商品や、虜になったあんたが悪い。狂う女と抜け出す女、出戻り女と居座る女、そこで生きると決めたなら、おしろいはたいて飯食って、よってらっしゃい夢の里。それが私の生きる道。

(「八頭身やで!」でミッキーの全てが伝わるの凄い。世の中の映画でいちばん短い自己紹介ちゃうか)
斜陽の世界をおセンチにではなく描き上げていてとても良かったです。吉原・赤線地帯の末期の話ですが、京マチ子、三益愛子、木暮実千代、若尾文子など三者三様の人物のキャラがとても立っていてよかったです。肌の露出、描写などはいまの目からみれば抑えめですが、1956年当時としては相当センセーショナルなものだったのではないかと思われます。それぞれのモチベーションがあり、悲哀があり、やるせなさがありました。特殊な閉じた世界が終わりへ向けて加速していく感じ、ヴィスコンティ『山猫』とか好きな人はいいんではないですかね、全然作風は違いますけども。

ちなみに布団屋・ニコニコ堂の主人役は十朱幸代のお父さんだそうですね。
やす

やすの感想・評価

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記録記録
溝口健二の中では異種だが、遺作だと思うと感慨深い。怖いもの知らずの新入りの娼婦、京マチ子が最高によいが、夫と赤ん坊を養っている所帯染みた木暮実千代の娼婦やゲスな客の田中春男など、登場人物のキャラクターが面白くて、ワクワクしてしまった。
売春防止法施行に直面している吉原の娼婦たち(若尾文子など)が、艱難辛苦を乗り越えながら、新たなる旅立ちを目指そうとする。伝統ある色街の終焉と焦燥を描いている、ヒューマン・ドラマ。本作の公開後に溝口監督が死去している。

「娼婦としてのアイデンティティの崩壊」「娼婦からの脱出不能状態」に立たされている女たちの偶像劇。後のポルノ映画で採用されるモチーフの原型を推量することができる。

当時の風俗をリアルタイムに落とし込んでいるため、フィクションとドキュメンタリーが渾然一体になっている。娼館の内部が克明に描写されており、裸の臀部が一瞬だけ写り込むという、当時の映画としてはスキャンダラスな場面も登場する。

電子音楽の先駆者・黛敏郎が参加しているため、手作り感満点の初期サンプリング・サウンドを聞くことが可能。一寸先が暗闇の状態を、禍々しい電子音で表現することに成功している。
scarface

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3.8
数回目鑑賞 2019/3
京マチ子映画祭にて。初の4K上映で鑑賞。
きれいな映像で、スクリーンで観れる喜び。ありがたや。
この作品が溝口健二の遺作となった意味合いを考えると、本当に感慨深い。

1回目鑑賞 DVD 2014/6/28 3.6
京マチ子が良い。楊貴妃、ダメ、絶対。
★★it was ok
『赤線地帯』 溝口健二監督

溝口映画を4本観て、やっと気づいた
”かわいそうな女性”が描かれてるのね

吉原の”夢の里”ってお店で働く女たち
5人の群像劇&それぞれ事情

1人息子と暮らす夢みてた、ゆめ子さん
初めて店に出る、しづ子
かわいそうすぎて、観ててツラい
なんか、あんまり面白くなかったな。溝口は時代劇の方が好みなのかな〜。
ルー

ルーの感想・評価

4.0
謎めいた赤線地帯.当たらずしも遠からず…で今も昔も遊郭で働く女性の実状はこの映画に近いのかもしれません.
この当時に活躍した女優達がずらり…
悲しい程の理由があり働かざる得ない.
父親の保釈金や生活苦ばかり.
一番悲惨なのは、中でも夫が病気の為に失業.乳飲み子がいて無理心中寸前で妻が吉原で働く.「やれる事をやりましょ」という妻に対して、直接的ではないが、「こんな所で働く女性はくずだ」と言う様な台詞を言っていた夫.のち自殺未遂するがやるせない.
他にも義理の両親や息子の為、親の勝手でぐれてしまった娘.
作品としては面白いが観ていて辛くなってしまった.
黛敏郎の意味ありげな音楽がユニークだった.
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