Ryuichi Sakamoto: CODAの作品情報・感想・評価(ネタバレなし)

「Ryuichi Sakamoto: CODA」に投稿された感想・評価

motio

motioの感想・評価

3.9
坂本龍一さんのドキュメンタリー。
音楽制作の過程や考えを中心に、原発反対運動や9.11や患ったガンのことまで、昔の映像も出てきて盛りだくさんでとても面白かった。

ピアノを弾く後ろ姿が哀愁たっぷりで、教授も歳をとったなぁと感じたりしたけれど、シンバルやドラを弓で弾いてみたり、雨音をサンプリングしたかと思ったらバケツを被って外に出てみたり、音に対する探求心はまだまだ衰え知らずで、音を楽しんでいる様子をみてこちらも嬉しくなった。

少し前に、録画してあった原摩利彦さんの情熱大陸をみた時も思ったのだけれど、音楽家の笑顔って、感情が直接表情に現れるようで、とっても印象的。
坂本龍一は戦場のメリークリスマスから始まった。
彼の音はそこから始まったんだな。
F.Masashi

F.Masashiの感想・評価

3.5
近年の教授は楽しそうだなぁ。
xyuchanx

xyuchanxの感想・評価

3.6
この世には不思議な巡り合わせがある。何がとは書けないけれど、このところ幾つかそう感じる事があった。

さて今夜は教授のドキュメンタリーをひとりで。

小学生の頃、年上の従姉妹たちから教えられハマったYMOとスネークマンショー。そして高校の頃に読んだ坂本龍一と村上龍の対談集「EV. Cafe」。あの本は僕の人生に幾ばくかの影響を与えたと断言できる。出版された年を調べようとしたら、なんと2013年に続編が出ていたのを発見。即ポチ。

自ら”あれは演歌”だと言っていた代表曲”戦メリ”を福島で弾く教授の姿は、もはやナルシシズムやコマーシャリズムも超越して、自分の作品をも客観視してるようにみえる。弾きながら祈ってる。

Merry Christmas Mr Lawrence, 1983
The Last Emperor, 1988
The Sheltering Sky, 1991
Little Buddha, 1993
Babel, 2006
The Revenant, 2016

「映画音楽は監督からの欲求に応じて作る。その不純さが制約を生む。でも、そのおかげでまだやったことがない音楽が導き出される。」ちょい意訳したけど、この言葉は常に俯瞰視点を持ち絶妙なバランス感覚で音楽を作り続けてきた彼ならでは。数々の名作は、ベルトリッチやイニャリトゥらが強いてくる制約の中で、ギリギリ自分の好きにやってきた結果なのだろう。そういう意味で教授はとても器用なのだ。

そんなもんやってられっかって拒絶する芸術家気質や、そもそも対応できない狭い音楽性のミュージシャンとは一線を画す。

タルコフスキーの「ソラリス」のくだりはなるほどなぁ。

僕もそっちなのだが、彼にとっては”音”の質感自体と、それが響く空間が音楽の根幹であって、メロディやコードも要素でしかなく過度に断定的なものはむしろ邪魔なんだろう。結果的にミニマルやアンビエントにも近づく。

共感覚をくすぐる、情景を思い浮かべさせる音楽が大好物な僕にとって、我が意を得たり、琴線に触れられる思い。

うん、モーツァルトやベートーベンじゃなくてバッハやサティだろうなぁ。戦メリはドビュッシー的な気がするけど。

炭鉱のカナリヤ
思いがけぬ癌との闘い
音楽が消えた街
津波ピアノ

彼はいまも子供のような目で音を探してる。楽しくてしょうがないんだよね。


そしてコレ、僕も同じことしてる😁 仲良くなった行きつけだけね。
https://block.fm/news/ryuichi_sakamoto_restaurant_playlist


今日の一曲:
教授のでいちばん好きな曲、ピアノソロ版
Bibo no Aozora / Ryuichi Sakamoto
https://youtu.be/juPR3_iqyjo


さらに追記:
片われを失い活動を停止していたTelefon Tel Avivが新作を出してるではないか。Damon Aaronが参加し、坂本龍一と共作リミックスしてた「Map of what is effortless」のザラザラした世界観がまた味わえて嬉しい。
5回ぐらい挑んだけど一時間と保たなかった
megachang

megachangの感想・評価

3.6
津波で浸水したピアノ弾く教授カッコよい

でもホントに体悪そうで不安にもなる
何度見ても、違う味わいを発見することのできるドキュメンタリー映画です。

私達は日常の中で、多くの音に囲まれて生きているわけですが、その音一つ一つの存在に対して問いを投げかけることはありません。

ですが、坂本さんはその一つ一つに丁寧に耳を傾け、奥深さとその美しさを発掘していきます。

自分の追い求める音楽とは何かを直向きに追求していく坂本さん。

映画の中に深遠な世界観が広がり、鑑賞者に多くの問いを投げかけてきます。

彼の豊かな発想の一部に触れることができ、周りの音に対する考え方がぐるっと変わりました。

多くのことを改めて考えさせられる本作は、本当に素晴らしい作品だなと私は思います。

同時に何かもの作りを生業にしている人間にとって大きな刺激となるのではないでしょうか。

鑑賞前にアルバムAsyncを何度も聴いていたのですが、鑑賞後に聴いてみると、また違った視点から各々の曲を楽しめるようになります。

映画の構成もよく、監督さんやスタッフの方々が、本当に大事に大事に作りあげた作品なんだなと感じられる一作でした。

スティーブン・ノムラ・シブルさんの次回作も見てみたいと心の底から思いました。
次回作を楽しみにしております。
声がちっさいのに字幕が出ないとは
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