坂本龍一をはっきりと意識するようになったのは、彼が病気をしてからだ。
それまで中学のころ、学校に演奏しに来たり(結局みれなかったが)、映画のサントラで聴いたり、監修を手がけた展示にいったり、commonsも軽く知っている程度で、なんとなくワンクッション置いた距離感で彼を見ていた。
彼が病気をしてから、はっきりと坂本龍一を知らなければいけないと思うようになり、展示やイベントに積極的に参加していたら、すっかりファンになってしまった。というわけで、初日の初回舞台挨拶に行ってきた。
CODAという映画は、断片的に知っていた坂本龍一がひとつのはっきりしたかたちで見えた映画だった。密着して撮影していたのは5年間だったが、もっと前の映像もふんだんに使われていて、この編集がまた途方もなく大変だったらしい。
先にも言った学校での演奏会はアフリカのプロジェクトの関係で...というのはなんとなく知っていたが、9.11のテロが原点だったとは驚きだった。
ほかにも、文字や写真でみて知っていたことが映像で知れる。制作風景がみれる。音が聴ける。舞台挨拶で本人がいる。監督の制作裏話が聞ける。なんとも素晴らしい体験ができた。
つまり、保存版映画です。