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アトミック・ブロンドのtakumiのレビュー・感想・評価

アトミック・ブロンド(2017年製作の映画)
4.5
シャーリーズ・セロン、最強!

アクション一辺倒かと思いきや、東西分断期のベルリンを舞台にした、MI6やKGB、CIAやDGSEまで絡んでくる『裏切りのサーカス』を彷彿とさせる諜報合戦も意外に見応えがある。最後まで見逃せないストーリーに引き込まれた。

ネオンサインやカラースプレー風の演出など、東西に分断されていたベルリンのなかの若者文化、パンクな雰囲気を感じさせる映像美も良かった。背景に流される当時のポップ、ロックソングにドイツの曲(「99 Luftballons」など)が入っているのも魅力的。

そして何と言ってもアクション。見やすさももちろん、中盤の7分にも及ぶ長回しの格闘シーンは映画史に残る(と個人的には思える)レベルの壮絶さ。ハードな打撃や投げ技はもちろん、ホースやコルク栓抜き、ハイヒールなど様々なものを武器に使うなどバリエーションも豊か。『ボーン』シリーズに始まる『イコライザー』や『ジョン・ウィック』などの近年の新たなスタイルの格闘シーンの集大成とも言える素晴らしい出来栄え。

無論、42歳とは思えない美しさ、動きのしなやかさを見せるシャーリーズ・セロンがすごい。そして彼女のファッションも見どころの1つかと。共演のジェームズ・マカヴォイの何とも言えない胡散臭さというか信用できない感じも良かった。

バイオレンス、セクシャルなシーンなど比較的刺激が強めではあるが、アクション好きには自信を持っておすすめできるスパイアクションだった。是非とも続編が観たい!

あと、パンフレットはサントラ解説や分かりやすいストーリー解説が載ってたりと結構良いですよ。
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