アキラナウェイ

アトミック・ブロンドのアキラナウェイのレビュー・感想・評価

アトミック・ブロンド(2017年製作の映画)
4.5
同じシャリーズ・セロン主演のアクション映画と言っても「イーオン・フラックス」(2005)と大違い!
遥かに面白い!

埃一つ落ちていなさそうな近未来ではなく、ベルリンの壁崩壊直前の混沌とした時代を舞台に、シャリーズ・セロンが傷だらけになりながら男前なアクションで魅了する。
嗚呼、シャリーズ・セロンはやはりお美しい。

1989年秋、ベルリンに潜伏していたMI6のスパイがKGBにより殺害され、各国に潜伏している諜報員のリストが奪われた。冷戦の長期化を招きかねない重要なリストを奪還する為、MI6はローレン・ブロートン(シャリーズ・セロン)をベルリンに送り込む。

ローレンの協力者MI6のデヴィッド・パーシヴァルにジェームズ・マカヴォイ、フランスDGSEの諜報員デルフィーヌ・ラサールにソフィア・ブテラ(ザ・マミーのアマネット様)とキャストも豪華。

冒頭、惜しげもなく晒されるローレンの肢体。
顔には青アザ、身体は傷だらけ。
いかにベルリン潜伏が過酷だったかを物語っており、一気に引き込まれる。

見所は中盤の長回しで見せるアクションシーン。
シャリーズ・セロンの本気アクション。ボロボロのぐちゃぐちゃになりながらも迫るKGBの諜報員をなぎ倒していく。

気持ちいいーーー!!

正直MI6、KGB、CIA、DGSEなど各諜報機関の関係性とキャラクターの名前が覚えにくく、気を抜くと置いてけぼりになってしまいそうだったが目が覚めた!

流れる80年代の音楽もハイセンスだし、ローレンが都度着替えるファッションもスタイリッシュ。ペンキを吹き付けて状況説明をする演出がクール。時代設定を現代にしなかった事で生まれる特異性。そして、騙し騙されるストーリー展開も面白い。
そんじょそこらのアクション映画とは一線を画す良作。

アンジーでもなく、ミラ・ジョボビッチでもなく、
シャリーズ・セロンの時代が来た!!