“嘘か本当か分からないフリをしているだけ。”
スパイ映画をパラレルワールド物とリアリティ物に大きく分けて、“キングスマン”をパラレルワールド10点満点、“善き人の為のソナタ”をリアリティ10点満点、“マリアンヌ”を5/5だとすると、この映画はパラレル3/リアリティ7という感じ。つまり泥臭い戦いながら現実味と緊張感があり面白い。89年ベルリンの壁崩壊時のレトロなベルリンを舞台に、アンマッチなネオンカラーが見事に映画の色を作り出している。
シャーリーズセロンがひたすらに美しいし、結末にはやられる。これは史上最強の女スパイだわ。アンジー超えたわ。これだからスパイ映画はやめらんねぇ。そして中盤デモ行進からのビルのなかでの戦闘シーンは約10分程度だと思うがワンカットで撮られていて、息を呑むほど凄かった。ワンカットって撮るのに苦労するだけあって、やっぱ躍動感が段違いだね。
従来のスパイ映画のように重火器をスマートに使うわけでなく、周りにある電話やカギ、もちろん素手で戦うところが逆にカッコよかった。ジェームズマカヴォイは顔が裏切り者。ちなみに監督はデビッド“リーチ“さん。