このレビューはネタバレを含みます
関係のない子供を頭に血が上って考えられなくなっていた、という理由で撃ち殺した挙句に、逃がしてくれた友達のこともこっぴどく貶し、ムショ入りして弱音を吐く男性。
元カノに品がないとこき下ろした上で、犬食いするカルディナーレの品性を褒めたたえて結婚を迫る男性。
さてどちらの男性に寄り添って生きていきますか。というメロドラマ。
と字面で書くとすごい設定ですが、当時の時代背景も含め、カルディナーレの悲劇のヒロインさを慮ると、なかなか切なさがあります。
全然映画の本質の話じゃないけど、
当時の映画によく出てくる、上映中の入場なんて序の口、途中でしゃべるわ、タバコ吸うわ、上映中に空いた席を取り合って駆け込むわの描写、実は嫌いじゃない。声を出して笑ったり、タバコの火を貸しあったり、今の世の中より生きやすそう。みんなで映画観にきたって感じ。
途中から入ったり、すぐ退場したりするあたり、当時は映画の中身より、もはや映画を観ること自体が娯楽だったんじゃないかって思います。