メル

ブーベの恋人のメルのレビュー・感想・評価

ブーベの恋人(1963年製作の映画)
3.9
ルキノ・ヴィスコンティの秘蔵っ子クラウディア・カルディナーレと「ウエストサイド物語」で人気の出たジョージ・チャキリス、そして昔から耳に馴染んでいる哀愁あるテーマ曲。

世界大戦後のイタリアではファシスト党とドイツ軍の支配に対しパルチザン軍として抵抗する市民がいた。
ブーベ( G・チャキリス)もパルチザンとして活動するうちに殺人犯として追われる身になり、恋人マーラ( C・カルディナーレ)は…。

向こうっ気の強さと子どもっぽさの残る20歳の田舎娘から、ひとりの男を愛し、迷いながら自分の生きる道を選んだ27歳の憂いを纏った女をC・カルディナーレが見事に演じていて、どのシーンにも彼女の美しさが溢れている。

戦後のイタリア映画はどうしても戦後の日本とある部分重なって見える。
マーラの選んだ道は多くの日本女性にも共感されるのではないだろうか。
そして見終わった後にもあのメロディーが心に残る。
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