つばき

ヘルタースケルターのつばきのネタバレレビュー・内容・結末

ヘルタースケルター(2012年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

劇場で観た当初、引き込まれすぎて3時間にも4時間にも感じられて、息が詰まる感触をずっと覚えていて、ふとまた観たくなったので再鑑賞。

かわいいという感情の写し鏡だけのために存在しているようなりりこの危うさ、ただ消費されていくだけになりたくないという思いとは裏腹に無情な人々。短絡的なかわいいの消費はルッキズムが問いただされるようになった今でも結局そう変わってないようにおもう。

当時はりりことマネージャーの関係がまったく理解できなくてラストがわからなかったけど、いま改めて順を追っていくと共依存のような関係なんだな、どんなにひどいことをしても離れていかないマネージャーと、どんなにひどいことをされても最後は自分を頼ってくる誰からも愛される美しい人、といういびつだけど分かり合ったような、一生交わらない関係。

若さは美しさだけど、美しさは若さじゃないって言葉も今なら理解できる。当時はわたしもかわいいを消費して、若さを消費していた最中だったからわからなかったけど、時を経てまったく違う景色が見えたから再鑑賞できてよかった、またしばらく経ってから観たい。
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