No.2854
オリジナルのブレードランナーには5つのバージョンがある。
一応おさらいしておくと、
1.ブレードランナー ワークプリント (BLADE RUNNER:The Workprint version)(1982)
2.ブレードランナー (オリジナル劇場版『ブレードランナー』)(BLADE RUNNER:U.S.Theatrical Cut)(1982)
3.ブレードランナー 完全版(インターナショナル劇場版『ブレードランナー 完全版』)(BLADE RUNNER:International Theatrical Cut)(1982)
4.ディレクターズカット/ブレードランナー 最終版 (BLADE RUNNER:The Director's Cut)(1992)
5.ブレードランナー ファイナル・カット (BLADE RUNNER:The Final Cut)(2007)
となる。これに「2049」とスピンオフ3本が続くわけだ。ややこしいねww
ともかく、オリジナルはこれで全5バージョン中、4バージョン制覇。
といっても、インターナショナル版は、単独では配信もレンタルもないので、2017年に発売された「ブレードランナー クロニクル」のブルーレイ版を借りて視聴。
このクロニクルには、上記バージョンのうち、2,3,4が収録されている。
アメリカ国内で公開された「オリジナル劇場版」と異なり、
今回見たのは、海外・ビデオ用に若干数、カットが追加された、「インターナショナル劇場版」。
なるほど、インターナショナル版は、バッティもプリスも、残虐性が若干強くなっている。
プリスの鼻フックはともかくとしてw、
バッティがタイレル博士の目を潰すシーンが長くなってるのは、この映画の文脈上、重要なんですね。
レプリカントたちにとって、「目」というのは、人間のそれとは違うがゆえに、コンプレックスであり、
その「目」を通したテストによって、自分たちがレプリカントだとばれてしまう、最大の弱点でもある。
そう考えると、映画の冒頭、瞳のアップが入るが、
あれは、一体、誰の目で、何を見ているんだろうとずっと考え続けていたが、
私の現時点での解釈は
「レプリカントたちがオフワールドから地球へ戻ってきたときに、その地球を見ている目、なのではないのかと」