改名した三島こねこ

96時間の改名した三島こねこのレビュー・感想・評価

96時間(2008年製作の映画)
3.3
車で大ジャンプしてくれなかった…

皆大好き哀愁漂う中年オヤジの活躍劇。ニュージャージー州のジェームズ・ボンドとの相違点はプロフェッショナルとして仕事がとても冷酷な点。
完全な私情で動きながらもやることはとても効率的で、たまにトチる人間的な面を見せながらもこなすことはこなす。完璧超人主人公ではないが愛着はわきやすいキャラクターだ。

しかしこういった作品で愉快なのは主人公のことを嫁役ですらサッパリ理解しようとしていない点。悪役は娘がさらわれてるとわざわざ教えているのに「ビジネスだからクールにいこう」とか、元嫁は仕事をやめたというのに「仕事されて寂しかった」とか、いやいやお前達脳味噌鮫並かよ。
ただそのぶんやんちゃ娘とはわがままされても意思疎通が出来ていたので、多少ぶっ飛んだことをするパパに共感する。

本作一番の見所は最後の活劇ではなく、誘拐実行犯へのカマかけのシーン。ああいったシーンはだいたい主人公がヘマをしてアクションシーンに移りがちだが、流石元公僕だけあって真に迫った演技で情報を引き出した。結局ドンパチしたけど見事。