リッキー

あしたは最高のはじまりのリッキーのレビュー・感想・評価

あしたは最高のはじまり(2016年製作の映画)
3.8
886本目。
作品の内容は映画ではよくあるテーマで,いい加減で誰にも束縛されたくない自由を愛する男が、突然心当たりのない女性から赤ちゃんを押し付けられ,父として養育することになるお話です。

序盤は娘グロリアの乳児から8歳までの期間がダイジェストで描かれています。グロリアが初めて「パパ」と話し出したシーン,歩き始めたシーンなど成長過程における父娘のほっこりとした場面が流れ,さりげなく住居もグレードアップされていくことで,2人の暮らしを支える父の仕事面での成功もうかがえます。
そして8年後も父と娘でバスケを楽しむ,超ハッピーな暮らしぶりです。住居のインテリアがトム・ハンクス主演の「Big」のような感じでいかにも楽しそうです。

子育てには楽しいことばかりでなく,苦しいことも多いはずなのに,子育て未経験者の学生さん達には父の悪戦苦闘した様子が伝わってこないかな。少しでもよいから子育ての苦労したエピソードが欲しかったです。

これでは8年間音信不通であった母親と同じ目線になりかねません。
この母親は父とグロリアの8年の歴史の重さに気づいていません。親権が欲しい理由として可愛いグロリアとの楽しい生活を夢みているような,まるでペットを購入するような感覚に見えました。

調停中にも「8年間の楽しい時間を取り戻したい」などと稚拙な発言をしていました。苦しい時があるからこそ楽しい時が活きてくることを理解しておらず,奥の手でDNA鑑定までして,親権を自分のものにしますが,最後に重要なことを知らされた後,3人でビーチで暮らします。

今日は人生の中で最高にツイてなかった日が,あの日は最高の一日だった。と思える父がどんなに幸せだったのか思うと涙がこぼれます。

どこの国でも親の事情で振り回される子どもは迷惑ですね。

NYの母の彼氏ですが,私には「黒いビックダディ」にしか見えず,彼が登場する度に心の中で「清さん」と叫んでいました。