このレビューはネタバレを含みます
自宅で。
2014年のアメリカ、カナダの作品。
監督は長編デビューのグレッグ・フランシス。
あらすじ
夜ごとポーカーに興じて、先輩刑事たちの武勇伝を聞かされる新米刑事のスタン(ボー・マーショフ「フラットライナーズ」)はある夜、彼を慕う女性のエイミー(ハルストン・セイジ「ラストウィーク・オブ・サマー」)が逃げ惑う姿を見かけ、後を追いかけると突如何者かに襲われて、監禁されてしまう。囚われたスタンは先輩刑事たちから聞かされた武勇伝の「教訓」を活用し、何とかエイミーとともに脱出しようとするが…。
U-NEXTにて。確か「アトロク」かなんかでスクリプト・ドクターで映画監督でもある三宅隆太監督が紹介していて気になって鑑賞。
見るからに安っぽいB級のパッケージながら、中身は意外と…な内容の作品と言える。
例えば、お話以外の部分で言うと地味にロン・パールマン(「ナイトメア・アリー」)が出てたりもする。
ただやっぱり特徴的なのはそのお話、一見するとパッケージのマスク男がうら若き女性を拉致監禁して…っていうお話を連想するんだけど、まぁ概ねそんな感じなんだけど、今作のポイントはタイトルにもある「ポーカーナイト」で先輩刑事から聞かされた武勇伝を生かして犯人に対抗するというもの。
要はデカ版の「スラムドック・ミリオネア」みたいな感じといえばいいのかな、これは。
だから、単純なスリラーというよりかは時系列が行ったり来たりして割と複雑な構成となっている。
またそれとは別に犯人サイドの出自が何故かコメディ&ポップ調で語られるなど監督としては才気走った感を出そうとした演出も随所に、ここもまぁいい感じだったんじゃないでしょうか。
ただ、肝心の先輩の武勇伝を犯人の対抗手段として活かしていくという作りのアイディア自体は良かったものの、それが具体的に生かされるというよりかは主人公スタンを奮い立たせるためのエピソードにしかなっていなかったのは…うーん、すごく残念💦
あと、ラストはこういう流れの作品ならばもっとスッキリ終わらせてほしい。
展開もあんまり間伸びすることなく、尚且つ絵的にも安っぽい演出はなかったので退屈こそしないんだけど、その仕組みがわかってくるとその作りに対する期待やハードルを超える展開がなかったのが残念に感じてしまうのでトータルで言うと意外と面白いくらいのテンションになってしまった感じかな。
うーん、アイデアはいいだけに惜しい。