水辺の君に

南瓜とマヨネーズの水辺の君にのレビュー・感想・評価

南瓜とマヨネーズ(2017年製作の映画)
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原作既読。とにかくキャスティング最高ですね。打算と放蕩さを臼田あさ美が、現実と自分に向き合えずにグダグダしてる太賀、妖しさ称える魅力を醸し出すオダジョー…サイコーじゃないですか!
結局ツチダが願う理想のせいいちに最後はなってますけど、彼女自身は依存してるだけでその理想へ尽くす自分に酔ってるだけっていう。結果を叶えることへの努力と過程を維持する努力の違いは難しいですけど、そこに他人に依存するのは個人的にはイヤですし、そこに依存してしまう人間や依存させる人間がいることもまた事実で…。甘美な過去の恋愛に溺れるのもまた同じ。誰かのためにお金を稼ぐ愛人契約ではなく、ただ自分の過去の思い出に酔いしれるだけですし。人は簡単に自分を律する事が出来ないっていう。難しいですねホント。同じ人間同士なのに南瓜とマヨネーズになってしまうという。
でも離れて分かることがあるっていうのもホントで。アレンジしたラストも良いですし、その後の2人がどーなるかわかりませんけど少なくともせいいちはそれで変われたわけですから。
上記をふまえて、そんなキャラクタを演じきってる3人は流石の一言。
誰も溺れたくて溺れているわけじゃないし、簡単なありきたりなことほどかけがえのない難しい事柄なんですよね。
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