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ビジランテのTHのネタバレレビュー・内容・結末

ビジランテ(2017年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

5点でよかったけど、なんか入江監督はもっとヤバい作品作る気がしたから、少しだけ引いた。入江監督基準で4.8点。

本当にこれこそが見たい作品だった。
地域とその場所に残った人間たち、地域を支配するのに政治と暴力が密接に絡みつく構図。
源平合戦の映画見てるみたいだった。
地元意識+実際に地元の間の人間たちで構成される組織と、その地域外の人間の間での血で血を洗うバイオレンス描写。
登場人物たちの生活と暴力の距離感がとにかく近い。

なによりもテーマが「土地を巡る争い」だろうと思った。
任侠映画やギャング映画というより「不動産映画」というか。
映画の中で繰り返し出てくる争いはすべて土地を巡っていて、「よそから来たもの」と地元に残った者の間で行われているような。
それが地元意識(裏返しとしての排外意識)と、それが地元で作られる組織を強固にする感じとか。

篠田麻里子と桐谷健太のこと好きになった。
想像以上というか、次の芝居を期待するぐらいに演技がよかった。

入江監督に大河撮ってほしい。平家物語とか、太平記とか。
土地ベッタリの人たちの、自然主義的なリアリズム追求バイオレンス大河ドラマ
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