Yoko

ビジランテのYokoのレビュー・感想・評価

ビジランテ(2017年製作の映画)
3.3
三人の息子を持つ地方都市の大物議員は三千坪を超す広大な土地を遺して亡くなった。
父親と同じく市議会議員となった次男、デリバリーヘルスの店長を勤める三男、そして父親の虐待に耐え兼ね三十年前に行方をくらました長男は再び相まみえることになる…。


三人が護りたかったもの……云々というトレイラーの煽り文句の割には三人の物語はなんかちょっと弱いなという印象。
中国人コミュニティとSNSで感化された若者との衝突や、ショッピングモール建設予定地に絡む市議会の暗躍等々、どちらかというと街の安寧が崩れる要因となる「悪意」の描き方がとても強い。
嫌韓嫌中を訴えているであろうSNSにかぶれた若者描写はまあ誇張されすぎな描き方のようには思えるが、実際Twitterとかでそういう輩が散見されるようになったこのご時世では変に怖ろしさを感じる。

話の中身としてはゴチャゴチャしながらも、あえてその地位を守り通す次男のリアリティさに人間味を感じてよかった。
が、ラストはちょっと尻切れトンボもいいとこかなぁと。
Yoko

Yoko