このレビューはネタバレを含みます
これは良作！
原作のおもしろさに加えてキャスティングが良い。特に長瀬智也の中小企業の社長役がハマってた。ジャニーズ屈指の実力派俳優なのに映画で観るのは初めて。ディーンフジオカもムロツヨシも寺脇康文も岸部一徳も、みんなばっちりハマってた。ムロツヨシは真面目な役もできてすごい。
半沢直樹とは違う手法で、結果スッキリする内容に仕上がっており、まだまだ観ていたかったくらい。『クライマーズ・ハイ』みたいに社内で、自分の地位を守るために騙したり隠蔽していき、最後に暴かれる。ホープ自動車の本社にも家宅捜査に踏み込んだ警部や、自らクビにした部下に対して非を認め頭を下げる社長などプライドを捨てた人が救われるのに対し、ずっと自分のことだけを考えてプライドを捨てきれなかった岸部一徳が堕ちる様が対照的でおもしろい。
沢田課長のやってることが中途半端だったけど、世の中の9割はあのタイプだと思う。自分もそう。だから赤松社長が補償金を断る男気や、社員80人とその家族だけじゃなく、ホープ自動車に人生を狂わされ泣き寝入りした人たちを救ったのがカッコよすぎ。半沢よりも漢気がある。貫き通す姿に感銘を受けた。「中小企業なめんなよ」がクール！
