秀雄

空飛ぶタイヤの秀雄のレビュー・感想・評価

空飛ぶタイヤ(2018年製作の映画)
4.2
ずっと気になっていた映画だったのでやっっと拝見出来ました✨

自分自身が自動車整備に関わる仕事をしているのと、会社という「組織」に属しているので最初から最後まで目が離すことが出来ず、「共感」という言葉では言い表せない何かに想いを馳せながら見入っていました😊

冒頭からトレーラーの脱輪の映像を見るだけで、ゾッと寒気がしました。

最初は脱輪事故を起こしてしまったトレーラーの運送会社の整備不良による事故と断定され、責任感があり確実以上の整備した社員の葛藤とトレーラーを運転した社員の深い心の傷、被害者家族からの行き場のない怒りと悲しみとの距離感や、警察からの取り調べや融資銀行からの当然のような融資を断られ会社存続が危ぶまれていく状況...
それぞれ考えうる場面が切なく厳しく描かれ、特に長瀬智也演じる赤松社長中心に奔走する姿に痛いくらい共感していました😭

また、ディーンフジオカ演じる沢田課長の立場からくる対応の変化、巨大企業組織の部署毎の摩擦や企業体質等とっても考えさせられてしまいます。

三菱自動車のリコール問題あたりから企業のコンプライアンスに対して世の中の「見方」が変わっていったと思いますし、雇用する側、働く側の「グレーゾーン」にちょっとずつメスが入りはじめ色んな改善と「在り方」がはっきりとしてきたのではないでしょうか⤴︎

中小企業、大手企業はもとより個人経営の方々すべてに見て頂きたい映画と感じます✨

不正に対してどんなことでも「ノー」と言える社員でなくてはいけないですし(言い方はちゃんとしなくてはいけませんが)従業員をちゃんと護れる闘える上司で在りたいと思い直す映画でした😅


池井戸潤さんの社会の捉え方と元木監督の描写素晴らしいですね✨✨
秀雄

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