結局カレー

空飛ぶタイヤの結局カレーのレビュー・感想・評価

空飛ぶタイヤ(2018年製作の映画)
3.2
原作未読、ドラマ版も未視聴。池井戸作品を観たのはは半沢直樹、下町ロケット、花咲舞ぐらい。

ストーリーは「弱きが強きに立ち向かう」の王道池井戸作品。映画の二時間尺であったことから、あまりにトントン拍子で収まりが良すぎる気もするけど、なんだかんだ勧善懲悪は清々しい。
”弱き”と言ったって主人公は人徳が高く信念を貫く大きな人間であり、敵となる巨大企業にも血の通った人間はいてそれぞれにドラマがある。無謀が覆る背景には必要不可欠なのかな。

一社長として会社の潔白を晴らそうと奔走する中で、遺族と向き合い空飛ぶタイヤがもたらした「人一人の命を奪った事実」に焦点を向けなければならない一人間としてのあるべき姿勢に気づかされ誠実に行動していく様には教えられるものがある。リーダーの苦悩は果てしない。

ただ。池井戸作品は連ドラがベストかな、と。豪華キャストが揃っているのに「それぞれのドラマ」が描ききられておらず調子良い映画になってしまったような。。話が大きいからこそ、厚みを求めてしまう。

半沢直樹や下町ロケットでTBSの味付け濃いめに慣れちゃった故の物足りなさなのかな〜。