アキラナウェイ

ボーイ・ミッシング/消えた少年のアキラナウェイのレビュー・感想・評価

2.8
「インビジブル・ゲスト 悪魔の証明」、「ロスト・ボディ」等の監督で知られるオリオル・パウロ脚本によるスパニッシュ・スリラー。

なら面白いんでしょ?と思ったら、いつまで待っても面白さのビッグウェーブは来ずに終了。

ある日、女性弁護士パトリシアの息子ビクトルが負傷した状態で保護される。彼は通学途中に何者かによって拐われ、自力で脱出したと言う。彼の証言に基づき作成されたモンタージュ写真から、1人の男が容疑者として逮捕されるが—— 。

頭から血を流し、ふらふらと足元もおぼつかない少年。開始数分のこの雰囲気までは面白くなりそうな予感。

しかしだ。

誘拐された彼の華麗なる脱出劇を期待したけど、全っ然そんな展開にならない。

ビクトルに何が起きたのか??

この隠された真相というのが、思ったより大した事ない。

このビクトルなる少年。
耳が聞こえず、手話で母親と会話をするんだけど、その設定も全く生かされていない。母親の弁護士という設定も生かされていない。

あーダメだわ。
ちょっとネタバレぶちかまして色々書くので、鑑賞予定の方はここら辺でadiós amigo。













誘拐事件の真相は、いじめを苦にしたビクトルによる自作自演。つまり誘拐犯など始めから存在しない。なのに、彼が警察署でたまたま見かけた写真により、勝手に容疑者に仕立て上げられたお気の毒な男が1人。

弁護士の母は、息子の自作自演だなんて知りもしないから、容疑者を脅せと元夫に依頼。元夫に雇われたアブナイ奴らが容疑者を殺してしまう(実は生きていた)。元夫は、妻に対して「お前が悪いんやぞ」と死体の処理を命じ、その代償にお金を要求。しかもビクトルをまた誘拐…というお話。

我が子にも関わらず、危険な目に巻き込む父親の行動が全く理解出来ない。

自作自演って何や。
容疑者の男は冤罪やないか。

いじめられていたのは同情するが、容疑者の男からすれば迷惑以外の何物でもないビクトルの行動に、全くもって賛同出来ない。

少年の嘘からはじまるストーリーは後味も悪く、作品の面白さ自体が行方不明。



余談ですが。
昨日は娘の公立高校合格発表日。
第一志望、合格しました。

普段、子供達の学校行事には不参加の僕に入学説明会同行という大役が。上履きが必要だって言うんで、仕事の合間に無印良品まで携帯スリッパを買いに走ったにょ。多分使う機会はこの先なさそう。上履き。