赤尾慎之介

ウィンストン・チャーチル /ヒトラーから世界を救った男の赤尾慎之介のレビュー・感想・評価

4.1
嫌われ者が、「言葉」を武器に状況を一変させるーー。この事実は私に大きな勇気をくれるが、しかしこれは史上稀に見る国難という前提があってこそ。

それにしても、権力者は孤独だ。国を預かる者の決断には、重圧という言葉では片付けることのできないほどの重みがある。そして、家族はいつでも犠牲になる。

ゲイリー・オールドマンの変貌ぶりに驚愕した。アカデミー賞を受賞した辻一弘氏による特殊メイクの効果も素晴らしいのだろうが、恐ろしいほど“チャーチル”に化けていた。癇癪持ちの頑固なオッサンだが、憎めない愛嬌を併せ持つというキャラクターを絶妙に演じていた。
赤尾慎之介

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