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ウィンストン・チャーチル /ヒトラーから世界を救った男のmisuzuのレビュー・感想・評価

4.2
以前から公開を楽しみに待っていた今作、期待した以上に面白かったです!
この映画ではチャーチルが英国の首相に就任し、ダイナモ作戦を成功させるまでが描かれています。
大国フランスまでもがナチスの占領下に置かれ、イギリスにも侵略の危機が迫る中、チャーチルは大きな決断を迫られます。
緊迫した場面が続く中、チャーチルが家族と過ごすエピソードは良い小休止となって心が和みました。
決して良き家庭人とは言えなかったチャーチル。
それでも、奥さんを愛していて頭が上がらないところが微笑ましく目に映りました。
彼の愛国心、国民の声に耳を傾ける姿もとても感動的でしたが、それはゲイリー・オールドマンの迫真の演技の力も大きかったと思います。
特殊メイクで見た目はすっかり別人になっていましたが、目だけはゲイリー・オールドマンとすぐにわかったし、鬼気迫る目の演技に圧倒されるものがありました。

映画の中でも触れられていますが、ふたつの大戦の最中で大敗を喫し、多くの犠牲者を出したチャーチル。
しかし、第二次大戦の北欧での戦いの失敗の責任を取り失脚したのはチェンバレンでした。
歴史に「もし」はないと言いますが、でも、もしこの時チャーチルが失脚していたら。
もし、ナチスの提案する「和平」の道を選んでいたら。
彼が首相になり連合国を率いることになったのは、まさに天の采配だったと映画を観ながら思いました。
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