柏エシディシ

ウィンストン・チャーチル /ヒトラーから世界を救った男の柏エシディシのレビュー・感想・評価

3.0
ゲイリーオールドマンと辻一弘氏の「共同作業」で再現されたウィンストン・チャーチルはやはり見事。

ゲイリーオールドマンが「君が参加しないならこの役は受けない」と映画業界を半引退していた辻氏に直々にオファーしたというエピソードは凄いですね。
カメラの前で「演技」するだけでなく、自己プロデュース能力と広い見識がトップアクターには必要だと改めて感じさせます。
それまでもその実力は内外に広く認められていたゲイリーオールドマン。納得のオスカー。

多分に脚色はあるのでしょうけれど、チャーチルという人物をヒーローとして描く映画としては至極真っ当な作り。真っ当過ぎて、ちょっと物足りないと感じない事もないですけれど。内助の功のクリスティンスコットトーマスの描き方とか。
ベンメンデルソーンのジョージ6世が転心する切っ掛けやドラマも若干唐突に感じない事もないです
(「ダンケルク」が本作の補完を担ってる弁が多いですが、この点においては「英国王のスピーチ」が自分にとっては補完作品になりました。吃音もさりげない程度に再現してましたね)

おそらく創作と思われるリリージェームス
のキャラクターの存在と地下鉄のエピソードが本作のスパイス。

「Darkest Hour」のタイトルロゴとタイミングがカッコいいので、そのままにして欲しかった感ありあり。
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