かっこ

ウィンストン・チャーチル /ヒトラーから世界を救った男のかっこのレビュー・感想・評価

4.0
チャーチルの首相就任から、ナチスへの融和か抗戦かを決断をするまでの緊張感あふれる2週間を描く。
葉巻吸いまくり酒飲みまくりで見るからにふてぶてしい風貌のチャーチルが、
決断に対して何度も悩み苦悩する姿を、ゲイリー・オールドマンが演じきったという印象。
めちゃ強い男なんだろうけど、奥さんや秘書といった女性に助けを求める弱い面も見せてくれる。てか奥さんを好き過ぎる。
英国史上最大の決断を土壇場で押し付けられた男に「弱い面」なんていうのはあまりにも酷なのだけど。

「言葉の魔術師」チャーチルが、迷いに迷って唇を震わせている姿が何度も出てくる。
電報考えてても、演説原稿書いてても、ハリファックスに詰められても、秘書の涙に直面しても。
チャーチルばっかり写してるのに、表情、仕草から頭を駆け巡ってる葛藤が読み取れてこちらも緊張しっぱなし。
そして、内面の葛藤がフォーカスされるときには表情がどアップになりがちだけど、全く違和感を感じさせない特殊メイク。これも凄い。
違和感の無さのおかげで表情に、感情に集中できるし、ひいては映画にも集中できる。

リリー・ジェームズはベイビードライバー以来に見た。
彼女は可愛いし好きだけど、この秘書取り上げられすぎでは?
モデルがいるのかしら。
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