LEONkei

孤狼の血のLEONkeiのレビュー・感想・評価

孤狼の血(2018年製作の映画)
2.2
義を見てせざるは勇なきなり。

義理も人情も何処へやら只々私利私欲の為に貪る人間は、極道の世界だけでなく欲望に溺れる人間の醜さは凡ゆる業界に蔓延る。

任侠心を失い単なる暴力集団に成り下がるヤクザも血の盃の存在意義すら危ぶまれるが、それを取り締まる警察組織の正義も疑わしく世の中に義を求めることは酷なのか。

仁も義もない欲望だけの争いは、戦後から既に失っている。


東映Vシネマか2時間テレビドラマの様な安っぽい内容はまだ良いとしても描写の物足りなさと、凄みを演じるヤクザの言葉が薄く顔つきがノッペリと綺麗すぎるのは日本の平和ボケな時代を生きているから仕方がない。

その全体的に何か物足りなさを感じるのは、現代に〈ピラニア軍団〉がいないことかも知れない。


義の精神を失った現代の中で日岡〝松坂桃李〟が狐狼となって継承する茨の道へ踏み出し、『仁をもって義をなす。義によって仁を尽くす。』と覚醒するだろう。

凡ゆる組織の中でも孤高を持して義の精神への念は、儚くも尊い..★,
LEONkei

LEONkei