チーズマン

孤狼の血のチーズマンのレビュー・感想・評価

孤狼の血(2018年製作の映画)
4.2
いや〜、「やっちゃれ会」がほんとツボで。笑

東映ヤクザ映画を韓国ノワールとのハイブリッドで今に再現しながらも、しっかりと白石和彌監督作品になってた。
さすが今脂が乗ってる監督のエネルギーは違うなあ、そりゃあ面白いよね。


やはり役所広司が圧倒的で、それに松坂桃李が必死に食らい付き、それを更にもっと上の東映ヤクザ映画世代の役者が脇を固める、映画の物語の外側にもある種の継承のようなものを感じる作品だった。
一度でいいからヤクザ映画に出たいという役者の人は結構いる、というのを前にどっかで見た覚えがあるけど、今作られた作品で観るとそれもちょっと分かる気がした。
このエネルギーと熱さの中で、ベテランから若手まで大勢入り乱れた役者のある種のガチンコ勝負のような現場は、さすがに昔の撮影所のような強化合宿とまではいかないまでもやはり経験値多めのボーナスステージではあると思う。

あと個人的に、圧倒的な役所広司がまるでチェ・ミンシクのような存在感だなあとチラリと思ってしまった辺り、この大人の娯楽作品の中の1ジャンルを近年ほとんど韓国ノワールに頼りっぱなしだった現状も痛感させられた。

その辺もこの作品を機に何か変わるのか、それもこれも興行次第か。
大ヒットなんて事は言わない、でもせめてコケないで欲しい!
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