バルバワ

孤狼の血のバルバワのレビュー・感想・評価

孤狼の血(2018年製作の映画)
3.9
嫁さんに「仕事で遅くなるけぇ…」と嘘をついてこっそり鑑賞したきに。←広島県の方々すみません。

いやぁ、こんなにエンターテイメントな作品だと思いませんでした。というのも私はもっと血みどろで凄惨な話だと予想していたのですが(もちろんキツい描写はあります)、なんなら15歳以上の方なら誰が観ても楽しい作品なのではないでしょうか。

ネタバレが怖いのでいつも以上にフワついたレビューになりますので悪しからず…m(__)m

話の根底は若手の刑事日岡の成長譚だとは思います。彼はタッグを組んでいる型破り刑事の大上の常軌を逸した"純粋さ"に触れることにより大いなる変化をきたすのです。
この"常軌を逸した純粋さにより人物が決定的な変化をきたす"というのは白石監督の『日本で一番悪い奴ら』や『彼女がその名を知らない鳥たち』にも通じるテーマのように思えます。しかし、今あげた二作はエンターテイメント映画とは言えないというか気軽に人にオススメできない映画です(個人的には後味が悪くて大好きですが…)。

ところが今作は結構ストレートに勧善懲悪で鑑賞後は清々しさすらあります。笑えるシーンもあり、終盤なんて泣かせにかかってくるシーンさえあります。
また作中ほとんどのセリフが広島弁なのですが全然聞き取りやすかったです。にも関わらずオープニングやざらついた雰囲気や勢い、ナレーションは『仁義なき戦い』シリーズや『県警対組織暴力』を彷彿させ「あ、この映画なんか違う」と思わせてくれました。

グロいシーンもあるにはあるのですが、暗くしたり、全体は見せずに局部的だったり、決定的な描写を見せなかったりときちんと配慮をしてくれています。スキガナイナァ( ´∀`)

まあ、ただ時々「これはどうやって切り抜けたの?」と思うシーン(旅館の件とか)もありますし、どうしても『アウトレイジ』を思い起こしてしまうような描写(終盤の襲撃シーンとか)はあったりしてモヤモヤしました。あと最後の方はちょっとウェット過ぎて個人的には合わなかったです。あと、終盤の襲撃シーンに出てくる和太鼓の方々が銃声が聞こえたり、会場ないもガヤガヤしているのに演奏を止めないのが違和感でした。

でも、基本的にはめちゃめちゃ楽しかったし白石監督のエンターテイメントな娯楽大作を観れて本当に良かったし、驚きました!
いやはや、びっくりくりくりクリt…( ´∀`)

サノス:パチン

サラサラ( ´∀∴:..
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