ちゃぶみさん

孤狼の血のちゃぶみさんのネタバレレビュー・内容・結末

孤狼の血(2018年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

「オメコの汁で飯ば喰うちょるンど」
俺が東映ヤクザ映画の中で聞いた、一番汚い広島弁だ。70年代の東映は、粗暴で実に楽しかった。

この作品はその頃の小汚く、アナーキーが詰まってた東映を再現したようで実に嬉しかった。東映三角マークは嬉しいんだ。

昭和63年の広島の架空都市を舞台に、全面抗争寸前の市内暴力団を手練手管で何とか抑え、時には暴力でその目を摘み取る役所広司演じるベテラン刑事・大上。この違法なやり方を目の当たりにし振り回されて逡巡するのが松坂桃李演ずる地元の国大卒の新人刑事・日岡。

市民の生命財産を守るために違法捜査を是とし、それを飲み込めといわんばかりに日岡に見せつける大上と日岡の関係はまるで「トレーニングデイ」のアロンゾとジェイクだ。アロンゾは私利私欲のために率先的に動いていたが、彼なりの犯罪抑止のやり方があった。大上もそうだ。口には出さずとも行動で日岡に示していた。その大上がアッサリと惨殺され、膨れ上がった水死体で発見される衝撃。

日岡は大上の死後、それを知ることになる。
大上はヤクザ相手だけではなく
腐りきった警察幹部の汚点をも調べ上げ
自分を後ろから撃つ味方にも対抗しなくて
はいけなかった。その中でヤクザ側にも
警察側にも偏ることなく、バランスを
保ちながら職務を遂行していたのだ。

浅はかな自分に慟哭し、顔つきも変わる
日岡。この松坂桃李の変貌ぶりは他の方も
レビューしている通り素晴らしい。まるで
別人の目の光だ。

ラスト、抗争を画策した黒幕・石橋蓮司
が非常に残酷でおかしみのある死に様を
晒していたんですが、さすが石橋蓮司だと
心の中で拍手喝采しましたね。

邦画で久々にギラついたヤクザ映画を
見ましたが、やはりこの手の映画は
定期的に作って継承していかないと
いけないと思いました。チャラチャラ
した恋愛映画の予告が霞むような、鮮血や
ベトベトのオメコ汁が飛び交うような
ギラついた映画をもっと作らんか‼️
何が恋愛映画じゃ。最後にヤることは一緒じゃ‼️(偏見)