おなべ

孤狼の血のおなべのレビュー・感想・評価

孤狼の血(2018年製作の映画)
3.8
《白石和彌》監督作品、ヤクザ達が群雄割拠した時代、豪華絢爛な役者陣を揃え警察・暴力団同士の衝突と抗争を描く。
期待以上の面白さ!呉弁が怖さを倍増させ凄味を強調し、役者陣の迫真の演技から敵を血祭りにあげようという溢れんばかりの熱い心意気が十二分に伝わってきて大いに高揚した!ストーリーも比較的判りやすくて入り込みやすく任侠映画に造詣が深くない自分にとってはナレーションに吃驚しつつ、気付けば物語に没頭する羽目に…。

《役所広司》兄さんの好演が素晴らしい。最初は何者感満載の佇まいでどちらかと言えば受け入れ難く感じてだけど、物語が進むに連れて忽ち人間的な魅力に惹きつけられ、言わば前半“溜め”からの後半にその溜めがジワジワと効いてくる感覚…特に終盤のシーケンスには肺腑を抉られる….。

蔓延る不正、汚職、暴力団との癒着…三つ巴の対立構造に加え、まるでサスペンス調のように徐々に明らかになる真の人物相関が見どころ👍

似て非なるものの《石橋蓮司》《ピエール瀧》さんを見ると『アウトレイジ』での名誉ある死を思い出す^_^

本当は3.9ぐらいつけたいけど次回作への期待も込めて!
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