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孤狼の血のamuのネタバレレビュー・内容・結末

孤狼の血(2018年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

コンプライアンスなんか糞食らえ!
もういろんな意味で糞食らえな作品。
まさに!これぞ白石監督!!!!!
容赦なさのオンパレード!!
頼もしい!そして素晴らしい!

多くの方がレビューに記載する養豚場のシーンで冒頭からフルスロットルでいく今作は、アウトレイジが糸的なもので指を死なせてからエンコ詰めをするのに対し、白石演出は高枝切りバサミで抵抗はね退けそのままいく!いちいちバズーカぶっ放す勢いである。

戦国時代の戦さながら、頭のアタマ狩り。頭じゃない奴のアタマも狩っちゃう。小競り合い程度なら耳取っちゃう。埋め込んだ真珠も取っちゃう。めちゃめちゃエグいし、明るい話じゃないのにも関わらず、観終えてまたすぐ観たくなるこの中毒性が白石ワールド。スプラッターものが苦手な私なのに謎に血が躍る。変態なんだろうか。笑

まぁなんていうか、チンピラやヤクザの世界に自分とは無縁ゆえのどこか憧れのようなものがあるのかもしれない。

そして、松坂桃李さんの素晴らしさよ。あれだけ腰振って頑張った「娼年」なんか比じゃない役者の顔を魅せてもらった。彼の魅力を引き出せるのは白石監督しかいないんじゃないかくらい、「彼女がその名を知らない鳥たち」に並ぶ、いやそれ以上にまた腕を上げた感ある。

役所広司さんはもはや説明不要、おこがましくて語れないレベル。人間としてのフェロモンが凄まじい。「渇き。」とはまた違ったダークさ。圧がもう半端なかった。美しき作品のような最期。桃李さん目線で見せる演出も素晴らしかった。

そしてそして、この作品を観たかった理由のひとつ、構成員役に中村倫也さんの抜擢。「日本で一番悪い奴ら」以来二度目の白石作品登場は喜ばしい限り。前作の優等生警察官とは全く異なる立ち位置にいて、それがまた私のテンションをあげるきっかけになったのだが、鉄砲玉役、ほんとにたまらんかった。呉弁も素敵。乗り込む時のタバコの投げ捨て方から(左手で吸って投げる!)、チャカを持った手の上げ方、ドラッグの打ち方、幹部狩りのため店に入る際直角に曲がって乗り込んで行った身体の動きひとつまで、さすが!と魅了されっぱなしでありました。養豚場でなく、ブタ箱行きとなった倫也さんが、続編でまた活躍してくれることを期待してます。(熱望)

おまけ感想としては、竹野内豊さんはインテリヤクザの方が似合いそう!江口洋介さんは時々マラソン選手に戻りたいあんちゃんに見える!真木よう子さん脱がないんかい!かき氷を食べるエロい女はMEGUMIかよ! でした。笑

そして、まじで、ラストシーン最高でした。
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