Solaris8

人生はシネマティック!のSolaris8のレビュー・感想・評価

人生はシネマティック!(2016年製作の映画)
4.2
11/19 新宿武蔵野館で人生シネマティックを観た。

第2次世界大戦中の英国で、戦意高揚の為、ダンケルク救出劇を描いたプロパガンダ映画を製作する事になるが、執筆経験が無い女性主人公が脚本チームに加わる。映画を製作していく中で製作陣、俳優陣、政府関係者に生じる摩擦や軋轢を映画製作にかける情熱で乗り越え、相互の信頼関係を築き、同時に主人公の成長を描くヒューマンドラマである。

映画の中で、ある老俳優が、自身の立場をわきまえながら、着実に周囲から信頼を得る。女性主人公には仕事と別に恋愛が在ったが失う事になり、厳しい試練で失意に暮れていたが、老俳優が、俳優としての魅力と生き甲斐を主人公に説き、問いかける。このような話は戦争の時代に限ったテーマではなく、普遍のテーマだと思う。

1940年頃のロンドン空襲で、地下鉄に避難しているシーンが在る。自分も一度だけ、ロンドンを訪ねた事が在り、その時、地下鉄に乗った事がある。戦時中にその場所で沢山の人が避難していたと思うとTUBEのマークが懐かしい。英国の地下鉄はパリの地下鉄よりも怖さがなく、英国人は日本人に似て静かだと思った。映画製作の話の中で英国人と米国人の違いが話題になっていたが、英国の一流キャストが総出演している。映画の中に1940年台のロンドン空爆を凌いだ誇りや英国人が製作した映画に対して誇りを感じ、ニューシネマパラダイスに通ずるような映画に対する愛情を感じる。
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