てるる

人生はシネマティック!のてるるのレビュー・感想・評価

人生はシネマティック!(2016年製作の映画)
4.0
ビル・ナイが可愛い!
ビル・ナイが渋い!
ビル・ナイの歌声ステキ!
ビル・ナイが泣ける!
もはやビル・ナイ祭なのでファンなら絶対に観ないといけない映画。

でも主人公はジェマ・アータートンです。

第二次世界対戦下のイギリス。
政府の情報省映画局は国民が奮起するようなプロパガンダ映画を作ろうと躍起になっていた。
脚本家のバックリーは、キャッチコピー係のカトリンに目をつけ脚本家になることを勧める。
折しもダンケルクで双子の姉妹が船を出して兵士を助けたという記事を見つけ、それを映画化する計画が始まり、カトリンはその姉妹にインタビューをしに行くことになるが…。

プロパガンダとはいえ、語りたい物語、語るべき物語があるから書き続ける。
「人生の1時間半を捧げたくなるような」映画を作りたいと願い、空爆の下でも書き続ける脚本家たち。

バックリーとカトリナの会話、カトリナとビル・ナイ扮するヒリアードの会話がオシャレで皮肉と愛が感じられて好き。

一人の女性の自立への物語。
当時の映画人達の奮闘の物語。
そして戦争下の人々の物語。
それをコメディとシリアスとバランス良く描いてくれる。

そこで終わってくれよ!
と心の底から思うところもあったり、でもそこから続くからこそ最後まで心揺さぶられたり。
この作品も「人生の1時間半を捧げたくなる映画」に相応しい作品だった。

「ダンケルク」や「トランボ」あたりを観ておくと入りやすい。

ビル・ナイ好きだけでなく、映画が好きだという人にはぜひ観て欲しい。
もしかすると世間ではクソ映画、B級映画などを作ってる裏側にも「人を楽しませたい」という思いで人生を賭けてる人達がいるのかもしれない。
そんなことに想いを馳せてしまう映画でした。
てるる

てるる