さらへび

人生はシネマティック!のさらへびのレビュー・感想・評価

人生はシネマティック!(2016年製作の映画)
5.0
「ストーリーには形、目的、意味がある」

映画を作る映画にこころをうばわれてしまうのは私が映画が大好きだから

戦時中のイギリスでプロパガンダの映画の脚本を書くことになった主人公カトリン
キャストの選択やストーリー構成、事実確認やアメリカからの要望など次々起こる問題の中にずっと潜んでいる空爆。

戦争にフォーカスを当てた映画はたくさんあるけれど、ここまで日常に溶け込んだ作品は初めて見た。

明日生きているかもわからない、誰かがいなくなってもおかしくない。そんな状況で命をかけて作る映画。彼女がタイピングする姿は生き生きしていてとても素敵だったし、それを理解し、認め、愛していたバックリーも愛おしい。

脚本家の言葉選び、感情をストレートに言わず少し遠回りをして伝えるカトリンの作ったバックリーとの海辺のシーンも映画のラストのシーンも素敵だった。

どんな損失感の中でも前を向いて、タイピングをする。彼を失っても彼女は生きているし、映画の中に彼もまた生きている。

人生はシネマティック!
うーん!最高!
さらへび

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