危惧していたが、やはりシネスイッチの窓口でうっかり「ルージュの伝言」と言いそうになり、「ルージュのでん…がみ」と、ギリギリ回避。でんがみ。
原題は「助産婦」
クレールは奔放な継母ベアトリスが大好きだったんだろうなあ。大好きだからこそ裏切りが許せない。クレールがベアトリスに反発すればするほど、母性を求めて駄々をこねる子どもに見えてきて、とても愛しくなってくる。
母と娘の関係が主題ではあるが、本作はあくまでもクレールが主役の物語だ。でもやはり大女優カトリーヌ・ドヌーヴの存在感は圧倒的である。
クレールに、最後まで「死に方」ではなく「生き方」を示したベアトリスは本当に美しかった。80歳とは思えないおみ足も。
フランス映画らしく、重くなりすぎず、ラストも含めて全体的にさらりとした感じだが、泣きそうになったのは、数回の出産シーン。なんと本物の出産に立ち会って撮影したそうで、感動するのも当たり前だった。