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5パーセントの奇跡 嘘から始まる素敵な人生のdeenityのレビュー・感想・評価

3.8
先天的な視覚障害によって健常者の5パーセントの程度しか目が見えなくなってしまった男が夢であるホテルマンを目指すという心温まる作品。
見てみたいから下調べしてきて、という要望に応えて鑑賞(笑)結果から言えば見てよかったと報告できそうな作品だったので満足です。

主人公のサリーは突然の視覚障害に襲われ、ついこの間までは見れた景色がいきなりボヤけて何も見えなくなります。
「え、5パーセントってこんな感じなの?ヤバいでしょ」ってくらいボヤけてます。幸い自分は視力の良さだけは自慢なのでボヤけた景色を見たことがありませんが、人の顔どころか人がそこにいるということも認識できないレベルなので、突然こうなってしまった絶望感たるや計り知れないです。

それでもサリーは諦めません。視覚障害と宣告すれば面接以前に門前払いをくらいますが、それを隠して研修にまでこぎつけます。
視覚が劣る分は嗅覚なり聴覚なり何なりで補う、というのは想像通りでしたが、研修に入るまでの段階でしっかりその能力を見せつけるというのは上手かったですね。ちょっと急成長っぷりには無理があるようにも思えますが、細かいことは気にせずその才能に惹きつけられます。

そしてその周りに集う人たちもいい人ばかり。特にマックスですね。協力関係を結ぶところがあっさりいってたのでもうちょい納得いくような見せ方があるとよかったけど。最初のマックスのイメージなら互いにwin-winの口約束をするくらいでも良かったと思った。それがいつの間にか信頼関係を築いていく、みたいな見せ方の方が説得力あってありだった気もする。
ただまあこの二人の信頼関係、ないしは皿洗い係だったり従業員たちだったり、サリーの懸命に夢に向かっていく姿に共感を受け手助けしてくれる優しさに自然と心が温められます。

途中自暴自棄になって夢を諦めかける場面もあります。見ていてすごく残念なシーンであり、正直現実はこんなもんだとも思いましたが、それでも現実的に考えて一番望むべく形に落ち着いたかなって感想です。
正直こんな視力で無理だろ、って思ってたんですが、最後に実話だと知り、現実に不可能なんてないのかもしれないと思わされる作品でした。