ミッチ

5パーセントの奇跡 嘘から始まる素敵な人生のミッチのレビュー・感想・評価

4.0
 序盤は5%の視力しか残っていない主人公サリーが、嘘をつきながらも夢に果敢に挑んでいく姿が描かれる。困難にぶつかる度に、持ち前のガッツと周囲のサポートで乗り越えていく様は痛快ですらあった。特に同僚であるマックスとの掛け合いは見ていて心地よく、笑える。彼にサリーは幾度となく救われ、サリーもまたマックスをサポートし、友情を確かなものにしていく。
 中盤からは本人の努力や周りの助けだけではどうにもできない壁にぶち当たり、サリーは徐々に落ちぶれていく。その姿は序盤の夢溢れるサリーと大きく違ってしまっていて、見ている側は心が痛む。
 ここでサリーの再起を後押しするのがマックスだ。彼の言葉に救われたサリーはもう一度夢へと歩きだしていく。おいおい、マックス最高かよ。

 弱視という障害を抱え、時に悩み、苦しみながらも、自身とひたむきに向き合うサリーには頭が上がらない。そんな彼だからこそ、マックスをはじめとする周りの人々を巻き込み味方にしてしまうのだろう。
 人生をひたむきに歩むことの大切さと、家族や友人への感謝を改めて思い出させてくれる良い作品だった。
ミッチ

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