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ソウルメイト/七月と安生のdecapのレビュー・感想・評価

ソウルメイト/七月と安生(2016年製作の映画)
3.8
広大な山々の風景も、汚い路地裏も、等しく美しく映し出すとにかく映像が美しい青春映画。
メインの役者の実在感が見事なので、ノスタルジアに溢れていながらも、ファンタジーにまで振り切らないのが美しい。特に安生を演じたチョウ・ドンユイは感情の機微を表情や所作だけでも表現してしまい魅力的。
いわゆる今らしいシスターフッド映画でもありながら、映画の構造を活用したサスペンス的な心情変化にも振り回される。ラストの答え合わせは蛇足にも思えたが、広い客層に提示するためなのだろう。
人生における美しい時代を切り取った透明感は、随所に見られる岩井俊二へのリスペクトからもよく伝わる。この手の瑞々しい青春映画がなかなか日本で見られないのはなぜなのか、とか思ったり。
デレク・ツァン監督とチョウ・ドンユイが再タッグを組んだ『少年の君』も期待大
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