たぶ

ソウルメイト/七月と安生のたぶのレビュー・感想・評価

ソウルメイト/七月と安生(2016年製作の映画)
5.0
人二十五岁之前叫流浪 二十五岁之后就叫浪
(25歳を過ぎたら「自由」は「不安定」に変わる)

いやぁ良い作品を観たという満足感が半端ない。
いわゆる、人生いろいろあるよね系の作品なので、波乱万丈の半生を見せられちゃうとだいたい感動はしてしまうが、この作品はその中でもかなり上位ある。
リピート観賞は必至。

お互いに、一緒にいると楽しいし、本音も言える。時には罵り合う。その罵りも正鵠を射ているから否定もできない。お互いによく知っているからこそ。
気に入らない部分もたくさんあるのに、13歳の時にお互いが選んだからこそ、その人を抜きでは成立しない人生になってしまっている。親や配偶者なんかよりも濃密に染み着いてしまっている関係。
離れている時も、家明というフィルターを通してお互いを見たり…。うまいこと家明は使われた感じで家明に同情もしちゃうけど(私も黒いのよりも白くてダサいほうが好きだしw)。

最後ちょっと時系列がわからなくてやや混乱したので必ずリピート観賞するぞ。

こんな小説に書き起こせる安生は、やっぱ才能あったんだ。
你的天分比七月好多,就是运气不太好。

李安生(周冬雨)も林七月(马思纯)も微妙な表情(二つ以上の感情が混ざった表情)が素晴らしい。シナリオや演出に由るところも大きいけど、ベストキャスティングと言って間違いないでしょう。(马思纯は初めて見たけどキャリア充分な実力派なのかな?)
周冬雨はやはりブサイクもできるしイイ女もできるし、すごい役者だ。

シナリオや台詞の上では、安生はいろいろな人と出会い別れを経験しているようだが、キャストは、苏家明()を含めた3人だけでほぼ完結している。

安生と七月が上海へ遊びにいった時に流れるBGMに、懐かしい王菲の「浮噪」が…。監督と同世代の人にとっては、ノスタルジックにさせてくれる効果的な演出。
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