TOT

たぶん明日のTOTのレビュー・感想・評価

たぶん明日(2016年製作の映画)
2.5
ストレートの親友ジェスに密かに想いを寄せるレズビアンの女性アレックス。
互いの気持ちに向き合う過程をゆっくり追う。
ふたりと元カノのキュートな語らい、彼女たちのファッションも素敵。
マニラのLGBTQの若者たちの姿を描きたいとQ&Aで監督が仰ってたが、私は作り手が振り返る私的な思い出のような、優しく甘い印象を受けた。
全体にペールトーンな色調のフィルターがそう思わせたのだと思うけど、それが個性も消して、物語にもフィルターがかかったように人物の心情も遠くしてるような。
最後の唐突な意思表明的テネシー・ウィリアムズの引用も含めて、監督が避けたいと仰ってた、フィリピンとクィアへのステレオタイプとそうでないものが、技法も脚本でも、観る側のイメージともぶつかってる感じは面白かった。
観終えた瞬間に、観たことあるようで観たことないなと思ったので監督の意図は成功してるかもしれない。

レインボー・リール2017
TOT

TOT