KANA

ファースト・マンのKANAのレビュー・感想・評価

ファースト・マン(2018年製作の映画)
4.0

早速、IMAXで。

まるで自分もアポロ11号に乗ってるかのような、五感を刺激する臨場感!!

デイミアン・チャゼル監督×ライアン・ゴズリングのタッグに加えて、撮影監督も『ラ・ラ・ランド』から引き続いてリヌス・サンドグレン。
各シーンでカメラを繊細に使い分け、無限の宇宙が舞台なのに閉所恐怖症的な圧迫感がまたリアリスティックで!
NASAの訓練や宇宙船のシーンはCGではなくミニチュアの模型を使い、20世紀の「特撮」に回帰した撮り方だそうで、逆にCGにはない生々しさが感じられる。

ジェミニ計画、アポロ計画どちらも発射の轟音と激震、ゴゴゴォォォ〰️からの
宇宙空間に放り出されると瞬間的に優美な音楽や全くの静寂に切り替わるという、静と動のバランスがなんとも美的。
キューブリックの『2001〜』へのオマージュにも感じられた。

これまで何度も映像化されてきた世界初の月面着陸ストーリーだけど、
本作はニール・アームストロングの人間像を通したパーソナルなドラマ要素も大きなポイント。
月面にて愛娘の伏線が…脚色だとしても泣けてきちゃうよ。

あまりユーモアも持ち合わせず、ぶっきらぼうなくらい寡黙なアームストロングの機微を、いつもながら憂いたっぷりのゴズリングが器用に表現してて秀逸だった。

米ソ宇宙開発競争のリアル
NASAのリアル
国内反発のリアル
宇宙飛行士の妻たちのリアル

…ロマンばかりじゃなく、ビターな側面もたくさん垣間見れた。

まぁ、一番は“体感”での評価です。
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