スズキリョウマ

ファースト・マンのスズキリョウマのレビュー・感想・評価

ファースト・マン(2018年製作の映画)
4.2
爆発的なエンジン音、激しい揺れ、回転
その中で今にも壊れそうな窮屈な宇宙船のパーツや宇宙飛行士の目線にダイナミックにフォーカスしたインパクトのある画はこの監督の真骨頂。
パンフレットの“もう1人の乗組員は、あなた”というコピーの通り
まるで拷問の様な訓練や飛行士シーンを臨場感たっぷりに追体験させてくれケチのつけようが無い。
一方、家庭を描いたシーンは温かみに溢れしっかりとギャップを演出しいて振り子になっていて、だからこそ月への出発前のシーンは胸を打つ。

しかし、キレ味鋭い演出も月面着陸後からはボヤけ気味。
亡き娘のことを思い出すシーンはちょっとやりすぎブレスレットを置いてくるだけで十分に思いは伝わるんじゃないかなとも、
政治の話も味付け程度で良かったのに帰還後わざわざフォーカスする必要はあったかなーとか色々考えた。

それでも、宇宙飛行士を扱った映画の中で
僕にとって特別な一本になった事は変わりない。