のぢ

ファースト・マンののぢのレビュー・感想・評価

ファースト・マン(2018年製作の映画)
4.0
ラ・ラ・ランドとは全く別方面で面白かった

宇宙がテーマなだけあって静寂につつまれ、それが映画に緊迫感と重量感を与えていたように思う。
アポロ1号の最終テストでの事故のシーンでは外界と切り離された世界を作り出し、誰からも認知されないで死ぬシーンで「エイリアン」の「宇宙では、あなたの悲鳴は聞こえない」というコピーを思い出した。
その後、4時間にわたって遺体が放置されたという事実は、科学の持つ冷淡さが現れており、狂気すら感じた。

ところで、今作の主人公である、ニール・アームストロングはあまり感情が大きくでることなく、淡白すぎるように見える。

ニールが少し淡白すぎるように見えたのは、パイロットという死と隣り合わせの生活の中で精神がすり減ってしまった…のかそれとも、月に降り立つ「ファーストマン」としての得体の知れない不安や孤独がそうさせたものなのか…BGMがあまり多くない本作において、そういった外には出ないが張り詰めた感情というのが強調されていたように思う。それはライアン・ゴズリングの演技力が光る場面でもある。

しかし1度では掴みきれなかったのでもう一度見直したい。
のぢ

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