ダイセロス森本

ロスト・マネー 偽りの報酬のダイセロス森本のレビュー・感想・評価

4.2
全員未亡人。夫は犯罪を犯し警察に殺された。
そんな女性たちがある計画を遂行するために集まる話。
これはただのクライム映画ではない。もっと深いところに面白いメッセージがある。ハラハラドキドキなのに大人なシーンや女を組み込むうまさ、社会問題や政治、そして夫婦の恐ろしさまで描けた映画。

冒頭のこだわりは素晴らしいと思った。そのシーンとそれを組み合わせるかと。いったりきたりする彼らの二つの日、運命を大きく変える日、非対称なその日々をこれだけうまく組み込んだ。天才だと思った。

女性はこれだけ賢くて、強いということだってもちろん、今の男尊女卑に対しての訴えかもしれない。彼女らは”女”を武器にすることはない。ひたすら、人間として知恵を武器に戦う。
相手は強く恐ろしくなんでもする男たち。黒人のガタイのよい男と、デビッキみたいな長身ヒョロヒョロの女性が戦うなんて誰が想像しただろうか・・・。

とても長いけど面白くてすぐ見れちゃう。
そしてやっぱり皆かっこいい。おしゃれだし。

リーアムニーソンにコリンファレル、エリザベスデビッキに…って数えられないくらい集まったスターたち。脚本がしっかりしなければ絶対にやばい!っていう不安はすぐに消えた。ひたすら素晴らしい作り。


Thank you for coming to dayっていうのがこの映画だけのために作られていて、思い入れつよいな~って感じ。

いやあ、戦う女、じゃなくて、敵を敵にして真正面からぶつかるクライムウーマン、これはもう、クールなんて言葉じゃ足りないくらいでしたわ。