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冬の旅のkyokoのレビュー・感想・評価

冬の旅(1985年製作の映画)
3.9
何ひとつ装う気のない人間と対峙すると、人は己の真の欲望に気づいてしまうのかしら。ザ・自由のパワーに最初は魅せられるも、やがて彼女を放り投げてしまうのは、それがとうてい自分には手の届かないものであることに気づいてしまうから、かな。

爪も髪も歯も、悲惨なほどに汚れていく彼女の最後は、やがては土に帰る有機体の究極の姿かもしれない。

でも、でも、ああ、お願いだからお風呂に…お風呂に…と心の中で呟いていた。美乳を惜しげもなく晒した入浴シーン(2回)はそんなヤキモキに対する皮肉に思える。
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