波乱に満ちた人生を生き抜くリズと、彼女の暮らしを執拗に脅かすおぞましい牧師との戦いが、聖書をなぞった4章立てで描かれる。
西部劇だがドンパチ要素は薄く、信仰の意義と性への欲望と炎による浄化が主なテーマであるように思う。
ガイ・ピアース扮する牧師に終始ドン引き。てっきり牧師は悪魔の化身で魂の契約を破り逃げたリズを追ってきたのか、もしくは天界から降りた天使が牧師に扮し何か大罪を犯したリズを罰しにきたのか、などと深く勘繰ってしまった。しかし牧師の正体はそこまで現実離れしたものではなく、ただの大変不愉快な勘違い男である。一体なんだったんだ…
傲慢な男たちに支配されながら西部を生きる女性たち、娘にはその不幸を味わわせまいと奮闘する女性たちが描かれていたが、そのための犠牲は多く、明るいラストも個人的には素直に受け止めきれなかった。
