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ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめのmendeのレビュー・感想・評価

4.0
主人公のクメイル・ナンジアニが自らを演じるロマコメ。
ガールフレンドのエミリー(ゾーイ・カザン)の大病も、クメイルの両親の結婚強要も実話ベースだというのがすごい。

主にクメイルの両親からの結婚へのきつい縛りが、主人公二人を「ロミオとジュリエット」にしてしまっている。
同じパキスタン移民でムスリムとの結婚しか許さないうえ、何人もの「花嫁候補」を本人の同意なく引き合わせている。クメイルにはその気がないのだから、引き合わせられる女性のほうもたまったものではない。
両親に白人の彼女がいると告白すると、なんと勘当。
コメディなので笑って見られるようになっているし、両親の気持ちも5%くらいはわかるけど、こういうのは「文化」と残していっていいものかどうか。
スタンダップコメディアンのクメイルは、客席から「ISIS」なんてヤジを飛ばされてしまうが、それとそんなに変わらないんじゃないか。

でもゾーイ・カザンも、その母役のホリー・ハンターもとてもラブリー。この二人の親子はちゃんとしていて、しかも魅力的。
ロマコメには必須の共感できるヒロイン(withお母さん)になっている。

最後のオチもなかなかかわいかった。

パキスタンについて少し学べたのもよかった。息子に結婚を強要するのは共感できないが、彼らにも背景がある。
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