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ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめのslowのレビュー・感想・評価

3.6
何とも爽やかな映画だった。
最初から最後までスベり倒す人々。それはコメディ映画ということではなくて、日常的に繰り出すジョークのつまらなさって、余程のセンスがない限りあるあるだと思う。言った直後に違ったなと思ってしまうあの感じとか。でも、そんな日々の与太話だかこぼれ話だかが、いつか全くの他人との笑い話になるから不思議だ。人生って面白い。

宗教は信仰する人の人生に大きな影響力を持つし、そこに関わる人々にとっては時に難しい問題として向き合わなくてはならなくなる。『やさしくキスをして』でもそれが立ちはだかっていたけれど、これはフィクションであってもドラマチックに描いていいものなのか躊躇われる非常にデリケートな題材。本作は実話の映画化という事もあり、実際の場合どこまで踏み込めているかも見所(壁は宗教絡みの文化の違いのような気もする)。こう書くと重そうな映画だけれど、比較的ライトな雰囲気でテンポも良く観やすいのでご安心を。
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