作年末に久々に映画を観ました。
口コミでヒットしたということで、内容に期待していた作品でしたが、たしかに面白い作品でした。
序盤の展開は早いというより早すぎのように感じましたが、見進めていくと、作品のキモはカップルのなれそめではなくて、主軸のラブストーリーを取り巻く状況の方だとわかります。
普通の恋愛ものだとサイドストーリーになるような「彼女の両親や自身の家族とのやりとり」が、「異なる人種・宗教のあいだでの」という事情をくっけることで見ごたえのあるストーリーになるというのは、なかなか面白かったですね。
そもそも実話ベースという点、際立ったイケメンやら美女やらのいないキャスト、UberにSiriにISISといった時代性のある小道具など、作品にリアリティを感じさせる要素も絶妙な塩梅で配置してあり、とても練られた印象も受けます。
まさに今の時代にこそ見たいと思わせる作品だったからこそ、口コミでヒットしたのかな、と思ったりしました。
という具合に、なかなか緻密に組み立てられたストーリーに、うまいこと娯楽性も担保され、楽しくて感動もできる、良い作品だったと思います。
微妙にデリケートさを孕む題材を、真摯さとユーモアをもって描き出すという点で、少しだけ「最強のふたり」を思い出したりしました。
