ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめの作品情報・感想・評価 - 87ページ目

「ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ」に投稿された感想・評価

あおい

あおいの感想・評価

3.9
アメリカ移民のパキスタン男性と白人女性の恋が巻き起こす騒動。びっくりするぐらいドラマのような展開だけど、実話。

恋愛と言うよりは、むしろ家族愛にジーンとした。宗教や民族の慣習というBIG SICKを乗り越えた、彼の勇気と家族の絆。
イスラム教の厳しい戒律から考えたら凄い事なのだと思う。

子供達の両親もそれぞれに魅力的だ。
ラスト、宗教と愛情の狭間に立つ複雑な表情のカーリドのお父さん
親はいつだって、子供に責任があると言い切る威勢の良い、エミリーのお母さん。

印象的なシーンは、カーリドのお見合いで彼は勿論乗り気じゃないのだけど、パキスタンの女の子も、「もう疲れちゃった。誰でもいいのよ」的なセリフ。結婚の意義がみんな無いことはわかっていても、文化の慣習に抗えない人達。

取っつきにくいテーマと闇を爽やかに、サラッと描いて、良い作品です^ ^
日本人からすると、程遠い立ち位置かもしれないけれど、愛する人と一緒に観て、結婚が持つ意味、親が子供に向ける愛情について考えたりするといいな。映画館は、ガランガランで、悲しかったけど。
2世ゆえの悩み

脚本をコメディアンのクメイル・ナンジアニが妻との異文化結婚を元に
脚本を作り上げて、主人公をクメイル自身が演じた作品。

フランス映画「最高の花婿」のような人種の違うお互いの家族が様々な要素を乗り越えて結婚するような話でもあり、昨年末から公開された「8年越しの花嫁」のような大きな病気の後に夫婦に別の苦難が訪れる作品で、本作はこの2本をミックスしたような作品です。

しかし、本作は上記の2本とは別の要素を持ち合わせていることがあります。それは主人公がパキスタン人の2世であるという点です。自由なアメリカ文化の中で、真面目なイスラム教信者である父親からのお見合い結婚以上の強制的な結婚、身なりや様々なことに悩み、最終的には彼なりの生き方の結論を出す。

おすすめです。

役者がよかった。
後半に行くにつれワクワクが薄れた感じはある。もっとシーンごとのパンチがあればかな。ストーリー自体はとても素敵だもの。
猫

猫の感想・評価

4.1
なんか、すごくいい話だった。
きっと皆、間違っていなくて、
でも折り合う為にはどこかで寄り添わなきゃいけなくて。
それぞれが、それぞれの立場でいろいろ考え決心する。
人生はきっとその繰り返し。
ほんわか、うっすら涙がこぼれました。

主役の一人ゾーイ・カザンは初めてだと思っていたら
なんと大好きだった『ルビー・スパークス』に出ていた。
お母さん役のホリー・ハンターと共にcharmingでいい感じだった。
このお母さん夫婦の逸話も好きだ。
そして、見合い相手のパキスタン女性の
しきたりに対する呟きの逸話もリアルでよかった。

それにしても
人生のキッカケはどこにあるか、わからない。
これが実話だということが嬉しい。
今年のベスト10入り決定。

 2018.02.28 TOHOシネマズ名古屋ベイシティにて鑑賞
ロマンティックコメディ。
家族の絆。
宗教、風習の違い。
9.11
イスラム教への偏見。
…と内容は盛りだくさん。
実話で主人公は本人が演じている。
映画館で見るほどでもないか。
mayuka

mayukaの感想・評価

3.6
好きなだけじゃどうにもならないし、完璧な正解なんて無いからこそ模索し続ける。人生ってそうだよね。結末は超ハッピー。幸せで泣ける。
dita

ditaの感想・評価

4.0
@TOHOシネマズなんば 
とあるシーンだけ「あぁそっちか」と思ってしまったけど他はめちゃくちゃ面白かった!前半のロマコメパートも後半の家族の話もそうやけど、困難を笑いで乗り切る登場人物たちが愛おしくてずっと泣き笑いやった。上映館少ないのが勿体ないなぁ。

ホリー・ハンターがライブの時に言うた啖呵がめっちゃ格好よかった。これも"as a man"の物語やんね。ラストシーンの爽快感は今のところ今年イチかもしれん。あと、部屋でナイトオブザリビングデッドのDVD観ながらいちゃいちゃするのが最高。わたしもしたい。
mmm

mmmの感想・評価

3.8
主人公の彼女が寝たきり状態になってしまう本作ですが、決してお涙頂戴映画ではなく、主人公とその周囲の人々の文化の違いに焦点が当てられており、クスリと笑える場面も多くとても見やすかったです。鑑賞後もほっこりした気持ちになりました。
エンドロールにて主人公は本人が演じてらしたことを知り驚きました。まさかの実話だったとは!!!
funkysoul

funkysoulの感想・評価

4.7
スマートで笑えるコメディー。
かつドラマとしても上質で重すぎず軽すぎずの絶妙な塩梅。
心が温まる。見終わったあと幸せな気分になれる。
誰かを好きになる素晴らしさを改めて感じさせてくれる
最後の方の母親の愛情には泣いてしまった。

何回も見たくなる映画
らいち

らいちの感想・評価

4.0
Mr.ビーンのような主人公の姿にコメディ映画と勝手に予想していたが、しっかりした恋愛ドラマだった。アメリカでの好評も頷ける良作。多民族国家=守るべき文化が異なる民族が隣り合う国家。同じ言葉を話して、同じ価値観を共有しても超えることのできない文化の違いは、ときに個人の生き方を縛ってしまう。本作の場合、イスラム教という宗教が主人公の恋愛の大きな障害物となる。しかし、これは宗教の違いに限った話ではない。コミュニティの最小単位である家族内の様々なルールでも起こり得る状況だ。理解の問題ではなく、受け入れることができるか否かの寛容性の問題であり、とても難しいテーマを扱っている。一筋縄ではいかない状況にも、自身の想いを優先して突破する主人公の姿が胸を打つ。ラストに待ち受けるサプライズに大いに救われた。

他民族国家であるアメリカだが、メディアを通して目にするカップルの多くは同じ肌の色だ。個人の好みの問題もあるだろうが、生活するコミュニティがそもそも違っていたり、本作のように宗教や文化の違いなどで自然と恋愛対象が限定されるのかもしれない。

主人公とその家族はパキスタンからの移民で、家族はみんな敬虔なイスラム教徒だ。物心ついた頃からアメリカに住んでいる主人公はイスラム教を崇拝しておらず、一応、家族のためにイスラム教徒の格好をしている。タクシーの運転手をしながらコメディアンとして舞台に立つ主人公は普通に社交的であり、白人である同じコメディアン仲間と友情を育んでいる。そんな彼がある日、彼の舞台を見た白人女子と出会い、恋に落ちる。

ワンナイトで終わるはずの関係が、何やかんやで何度も会うことになる。出会った彼女は彼にとって運命の人であり、彼女にとっても主人公は運命の人だったのだろう。彼らが愛を育む様子は、よく見る白人同士の恋愛映画のそれであり、深夜のトイレのクダリなど微笑ましく愛おしくなる2人の時間が心地よく流れていく。

ところが、2人の恋愛に大きな障害物が待ち受ける。主人公の家族が押し付けるイスラム教徒内の見合い婚だ。自由の国、アメリカにいても彼らには守るべきルールがある。毎晩のように彼の実家に訪れる結婚候補の訪問シーンが可笑しい。イスラム教徒内では昔から習慣化されたお作法のようなものだろう。映画では、訪問する側の女性の心情も描かれていて「この習慣に疲れたから、早いとこ結婚してしまいたい」と吐露するシーンが印象的だ。互いにアメリカ国民であり、見合い婚なんて望んでないのに自制しなければならない状況だ。これが幸せとは思えない。

この習慣に逆らうと、家族から勘当される。う~ん、間違っている。。。深刻な状況に陥ることがわかっている主人公は、当然、家族に白人の恋人の存在を知らせることはできない。見合い婚によって彼女との将来も見えない。そして、そのことが彼女にバレる。「イスラム教だから仕方ない」とは言えない。彼女が怒ったのはその習慣に対してではなく、「どうせ理解できない」と主人公が決めつけていたことだ。

タイトルの「ビッグ・シック(大きな病)」は、その後、別れてしまった彼女が患う重病を指す。彼女の入院を機に、会ったことのなかった彼女の両親との交流が始まる。これが事態を大きく変えていく。娘を傷つけた主人公に対して嫌悪する両親、マイナスから始まる主人公との交流が笑い感動ありで綴られていく。それは互いを知り、受け入れていく過程だ。一見、宗教に偏見を持たない両親だが、「9.11についてどう思った?」と主人公に切り出す。おそらく深い意味はなく、興味本位で聞いたまでと思うが、主人公は「残念なことだった」というほかない。あの事件はイスラム教と関係はないからだ。

今なおアメリカに蔓延る宗教差別や人種差別を現実として受け止めながらも、それを打破する人間の良心が根付いていることも本作は言及する。深刻なテーマを描きながらも大風呂敷を広げることなく、2人とその家族のパーソナルな物語に終始している点が本作の魅力である。「実話」という事実は劇中で初めて知ったが、どーりでキャラクターが誠実に描かれているわけだ。主人公の彼女へのまっすぐな想いと、勇気ある大きな決断に胸を打たれ、どんどん魅力的なキャラクターに見えてくる。コメディアンとして夢を追う主人公と、同じ仲間たちとの友情を交えたドラマとしても味わいあり。また、エンディングで明らかになるもう1つの事実に驚いた。かなり斬新な挑戦であるが、違和感なく完成度の高い映画になっていることに2度感心してしまった。

【70点】